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オりオノクリニック月報
月々の話題や役立つ情報を掲載します


2024年3月

春から始まる新しいワクチンについて


2024年4月から赤ちゃんから接種を始める定期接種ワクチンが新しくなります。

5種混合ワクチン
現在定期接種として実施されている4種混合ワクチン(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)とHib(ヘモフィルスインフルエンザ菌)ワクチンが一緒になりました。4種混合から5種混合に変更になります。赤ちゃんにとっては4種混合・Hibワクチンが5種混合に置き換わることで接種回数が減ることになり、お子さん・保護者の負担が減ることになります。とてもありがたいことだと思います。
接種スケジュールは4種混合と同じ。生後2カ月に達した時から生後12カ月に達するまでの間に、3~8週間の間隔をおいて3回。また追加接種として初回接種を終了後12~18カ月の間隔をおいて1回です(初回接種終了後6カ月以上の間隔をあけて接種することも可能)。7歳半までが公費期間ですが、大きくなってから接種するものではありません。乳児期に罹患すると重症化する病気ですので生後2か月からの接種が奨められます。
5種混合には2種類があります。ゴービックとクイントバックです。どちらか一方のワクチンで全て接種することが基本です。既に4種混合ワクチン+Hibワクチンで接種を開始した子どもは、途中から5種混合に変更することはできません。

15価肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌には90種類以上のタイプがあります。現在乳児に定期接種されているのは13種類の肺炎球菌から身を守るプレベナーです。2024年4月からは15種類の肺炎球菌から守るバクニュバンスに置き換わります。接種スケジュールは今までのプレベナーと同じです。今までプレベナーを接種していた子供も途中からバクニュバンスに変更して接種することになります。

RSウイルスワクチン(アレックスビー)
RSウイルスは気管支炎の原因となるウイルスです。とくに乳児期は気管支炎をおこし入院することは普通にあります。RSウイルスのワクチンが認可されました。しかし子供に接種するのではありません。妊娠中(24週~36週)に母親がRSウイルスワクチンを接種します。もちろん母親はRSウイルスにはかからなくなりますが、胎児も移行抗体(母親から胎児へ胎盤を通してもらう免疫)でRSに罹らなくなります。今後は産婦人科医師からRSワクチンの説明を受けることになると思います。任意接種です。








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