オりオノクリニック (小児科) 本文へジャンプ
オりオノクリニック月報
月々の話題や役立つ情報を掲載します


2022年5月

子どもの肥満について(原発性肥満について)


新学年になると、「小学校内科健診の結果で肥満と指摘されたので医療機関に受診してくださいと学校から手紙をもらいました。」との主訴で子供が受診されるのをよく経験します。今回は子供の肥満について話してみようと思います。原発性肥満とは肥満になるホルモン等の病気を除いた、世間で言う一般的な肥満のことです。
小児の肥満の定義は肥満度によって表します。肥満度(%)={(その子の実測体重)―(その子の年齢と身長から計算する標準体重)}÷標準体重×100です。6-17歳では、-20%~20%を正常:20%~30%は軽度肥満:30~50%は中等度肥満:50%以上は高度肥満と診断します。BMIと呼ぶ数値は大人には肥満評価によく使用しますが、子供には使いません(成長に伴う変化を評価しにくいからです)。臍部位での腹囲が75cm以上(小学生)・80cm以上(中学生)・腹囲÷身長比が0.5以上なら内臓脂肪の蓄積を示唆します。
皆様もご存じのとおり、肥満が強いと糖尿病・高血圧・脂肪肝・関節への負担・腎障害etc.の合併症が引き起こされてきます。小児においても同様で、成人病は小児期から進んでいくことが明らかにされています。
では!どうしましょう?一言で説明はできません。簡単に肥満症が改善すれば世の中の人の全員がしています。肥満症の治療の3つの柱は食事療法・運動療法・行動療法です。子供は肥満症と将来の病気のことについても説明し、なぜ肥満症を改善する必要があるのか?その意義をよく理解してもらう必要があります。
食事療法:当然のことながら食べ過ぎはいけません。しかし、一般にお母さんは毎日の献立の食事カロリー計算のことを説明しても実行は難しい(僕も計算して食べていませんから)。まず早食い禁止!(ゆっくり噛んで食べましょう・早食いは絶対に食べ過ぎます)・朝ごはんを抜いたりしない!(同じものを食べた場合、3回に分けるのと2回に分けるのでは、2回の方が太ります)・最初からカロリーの高いものを食べない(最初に野菜・海藻・キノコ類など低カロリー食品をしっかり食べる)・野菜の代わりに野菜ジュースは控えて。ジュースは糖分が入っていますし、野菜+糖分の早食いに相当します。肉の脂身、バター、ラードの使用は控えて、揚げ物控えて、青魚や植物油に含まれる不飽和脂肪酸を意識して摂取。おやつは食べてもいいですがカロリーの少ないもので(ダイエットコーナーには揃っています)・ゲームしながら袋菓子を1つ完食は厳禁です!買い食いはさせない。子供を大人しくさせるために、外出時には常にお菓子を持たせておくなんてことはやめましょう。食事療法とは、本当はご両親(家庭)がモデルになるのですよね。子ども単独でできるわけがありません。
運動療法:外遊びが好きな子はいいのですが、運動嫌いの子に対しては家族のサポートが必要です。毎日30分家族と歩いたりジョギングしたり。室内でエアロビクスのビデオを流して母と一緒に汗を流す。(体型は遺伝していますから家族にとってもいいことです)運動した日はカレンダーにがんばった証のシールを貼って家族に見えるようにしましょう。
行動療法:自分の行動成果が目に見えて実感できる!頑張っているねと家族に評価してもらえる!それが子どもにとって自己肯定感・自信につながります。毎日お風呂上りに体重計に乗り、体重をカレンダーなどに書いて家族に見えるようにしておくのは効果的です。
子どもにとって肥満症の改善は家族ぐるみで取り組むものです。
当院でも数カ月間隔で受診してもらい、体重・腹囲等を定期的に計測し、子どもと一喜一憂しております。





 いろいろな心配事に関して、お気軽に御相談下さい。E mailでも全然構いません。私の手に負えない内容なら、その道の専門の先生に相談させていただいた上でお答えいたします。
 oriono-clinic@miracle.ocn.ne.jp


このページの先頭へ




 オりオノクリニック ホームへ